格安SIMへの乗り換えを考えたとき、「LINEのトークが消えたらどうしよう」と心配になる人は多いと思います。家族の連絡も、写真も、仕事のやりとりも全部LINEの中にあるとなると、なおさらです。
安心していただきたいのは、会社を替えること自体でLINEが消えるわけではないということです。気をつけるのは、携帯会社よりもむしろ「スマホを替えるかどうか」と「電話番号が変わるかどうか」です。この記事では、自分がどの場合に当たるのかを確かめ、必要な準備を順番に説明します。

LINEの引き継ぎが必要になるのはどんなときか
LINEのデータは、携帯会社ではなくスマホの中とLINEのアカウントにあります。そのため、考え方は次の3つに分かれます。
- スマホも電話番号も変えない:SIMだけが変わるので、基本的に引き継ぎはいりません。
- スマホを替える(番号は同じ):新しいスマホに引き継ぎが必要です。
- 電話番号が変わる:登録している番号の変更が必要です。スマホも替えるなら引き継ぎも必要です。
同じ乗り換えでも、やることはこれだけ違います。では、それぞれの場合を見ていきましょう。
スマホも番号も変えない場合
MNPで番号を引き継ぎ、今のスマホのまま格安SIMに替える場合です。この場合は、SIMカードやeSIMを入れ替えてネットにつながれば、LINEは今までどおり開けるのが普通です。アプリを消したり、入れ直したりする必要はありません。
ただ、念のためトーク履歴のバックアップだけは取っておくことをおすすめします。乗り換えの作業中に、スマホの不調や操作ミスが起きないとは限らないからです。手間は数分です。
番号を引き継ぐ手順は「MNPのやり方」、開通の流れは「SIMカードの開通手順」で書いています。
スマホを替える場合の準備
新しいスマホにするなら、引き継ぎが必要です。LINEの公式ガイドでも、事前の準備をしないと、引き継ぎができなかったり、トーク履歴が復元されなかったりすると注意されています。古いスマホで次の2つを確認してください。
1.登録情報を確認する
LINEの設定にある「アカウント」で、電話番号やメールアドレス、パスワードが登録されているかを確かめます。パスワードを忘れている場合は、この時点で設定し直します。引き継ぐときに必要になるので、古いスマホが動いているうちに済ませておくことが大切です。
2.トーク履歴をバックアップする
iPhoneならiCloud、AndroidならGoogleドライブに保存します。LINEの設定にある「トークのバックアップ」から行えます。バックアップした日時が表示されるので、新しい日付になったことを確認しましょう。
QRコードで引き継ぐ流れと、トーク履歴の範囲
古いスマホと新しいスマホの両方が手元にあるなら、「かんたん引き継ぎQRコード」が便利です。古いスマホにQRコードを表示して、新しいスマホのLINEで読み取ります。流れは次のとおりです。
- 新しいスマホにLINEを入れる
- 古いスマホでLINEを最新版にして、引き継ぎ用のQRコードを表示する
- 新しいスマホのログイン画面からQRコードを読み取る
- 画面の案内に沿って進め、トーク履歴を復元する
ここで知っておきたいのが、トーク履歴の範囲です。
- 同じOS同士(iPhone→iPhone、Android→Android):バックアップがあれば、それより前の履歴も復元できます。
- 違うOS同士(iPhone→Android、Android→iPhone):通常の引き継ぎで移せるトーク履歴は、直近14日分です。
ただし、有料のプレミアムバックアップを使っている場合は、LINEの公式ガイドによると、機種に関係なくすべてのトーク履歴を引き継げます。OSを替えるときに古いトークをどうしても残したい人は、確認してみてください。
なお、引き継ぎの細かい手順はアプリの更新で変わることがあります。実際に操作するときは、LINE公式の「あんぜん引き継ぎガイド」を開いて、自分の状況に合う案内を見てください。
電話番号が変わる場合
MNPを使わずに新しい番号で契約した場合は、LINEに登録している電話番号の変更が必要です。LINEは、電話番号の登録や変更、引き継ぎのときに、SMSまたは通話で認証番号を受け取る仕組みになっています。
ここで気をつけたいのが、データ専用のプランです。SMSを受け取れないプランだと、認証番号を受け取れない場合があります。LINEのために格安SIMを選ぶなら、音声通話つき、またはSMSつきのプランにしておくと安心です。データ専用プランの向き不向きは「データ通信専用の格安SIMはお得?」に書いています。
実は見落としやすいのは「年齢確認」
引き継ぎそのものより、乗り換えのあとで戸惑いやすいのが年齢確認です。LINEのID検索や電話番号検索を使うには、年齢確認が必要です。LINEの公式ヘルプによると、この確認には携帯会社の仕組みを使っていて、格安SIMでは確認できない場合があります。
つまり「LINEは普通に使えるのに、IDで友だちを探せない」ということが起こりえます。ただ、これで困る場面はそれほど多くありません。友だち追加は、ID検索のほかにも方法があるからです。
- 相手のQRコードを読み取る
- 自分のQRコードや招待リンクを送る
- グループから友だちに追加する
対面で会う人ならQRコード、離れている人なら招待リンクで足りることがほとんどです。ふだんIDで友だちを探す機会が多い人だけ、契約したい会社で年齢確認ができるかを事前に調べておきましょう。
引き継ぎの前に確認したいチェックリスト
スマホを替える人は、古いスマホを手放す前に次を確認してください。
- 電話番号、メールアドレス、パスワードが登録してある
- LINEアプリを最新版にした
- トーク履歴のバックアップ日時が新しい
- 新しいスマホで認証番号(SMSまたは通話)を受け取れる
- 引き継ぎが終わるまで、古いスマホを初期化しない
いちばん大事なのは最後の項目です。引き継ぎがうまくいかなかったときに古いスマホが残っていれば、やり直しがききます。新しいスマホでトークを開いて確かめてから、古いスマホの片づけに進みましょう。
よくある質問
SIMを入れ替えたらLINEが開けなくなりました。
まず、スマホがインターネットにつながっているかを確認します。格安SIMでは、開通後にAPN設定やプロファイルの設定が必要な場合があります。Wi-FiでLINEが開けるなら、LINEの問題ではなく、SIMの設定の問題であることが多いです。
LINEの通話は格安SIMでも使えますか?
使えます。LINEの通話はインターネットの通信を使うので、電話番号を使った通話料はかかりません。そのぶん、データ容量は少し使います。Wi-Fiがない場所でよく通話する人は、容量に余裕のあるプランを選ぶと安心です。
スタンプや購入したコインはどうなりますか?
同じアカウントを引き継げば、スタンプは再ダウンロードで使えます。ただし、OSをまたぐと引き継げないものもあると案内されています。LINEの公式ヘルプの「移行が可能なデータ」を確認してください。
まとめ:確認するのは会社ではなくスマホと番号
格安SIMに替えても、LINEがなくなるわけではありません。スマホも番号もそのままなら、基本的に引き継ぎはいりません。スマホを替えるなら事前の準備と引き継ぎが必要で、OSが変わるならトーク履歴の範囲に注意します。番号が変わるなら、番号の変更が必要です。
乗り換えの前にバックアップを取り、古いスマホは引き継ぎを確かめるまで残しておく。この2つを守れば、大きな失敗は避けられます。