家計を見直そうと思ったとき、食費や日用品をがんばって節約する人は多いと思います。でも、毎日の節約は続けるのが大変です。そこでよくすすめられるのが、毎月決まってかかる「固定費」の見直しです。
固定費の中でも、まず手をつけやすいのがスマホ代です。この記事では、なぜスマホからがよいのか、ほかの固定費とどう比べるのか、どう進めればいいのかをまとめます。

固定費とは
固定費は、使った量にかかわらず、毎月ほぼ同じ金額がかかる出費のことです。
- 家賃・住宅ローン
- スマホ代・家のネット代
- 保険料
- 電気・ガスの基本料金
- サブスク(動画、音楽、アプリなど)
- 車の維持費
固定費は、一度見直せば、そのあとは何もしなくても毎月の効果が続くのが大きな特徴です。食費の節約のように、毎日がまんする必要がありません。
スマホから始めるのがよい3つの理由
1.手続きがかんたんで、すぐ終わる
保険の見直しは、内容を理解するのに時間がかかり、家族とも相談が必要です。家賃を下げるには引っ越しが必要です。スマホ代なら、プランの変更や乗りかえが、ネットで数日あれば終わります。
2.下げられる金額が大きいことが多い
大手の通常プランで毎月7,000円前後はらっている人が、使い方に合った2,000〜3,000円台のプランにすれば、月4,000円以上、1年で5万円前後の差になることもあります。
3.生活の質がほとんど変わらない
使う量に合ったプランを選べば、スマホの使い勝手はほとんど変わりません。がまんせずに節約できるのが、スマホ代の見直しのよいところです。

ほかの固定費とくらべてみる
| 固定費 | 手間 | 効果 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| スマホ代 | 小さい | 大きいことが多い | 最初の一歩にちょうどいい |
| サブスク | とても小さい | 小〜中 | 使っていないものを解約するだけ |
| 保険 | 大きい | 大きいこともある | 保障が足りなくならないよう慎重に |
| 電気・ガス | 中 | 小〜中 | 契約の会社やプランを比べる |
| 家賃 | とても大きい | 大きい | 引っ越しや更新のタイミングで |
手間が小さく効果が大きいものから順に手をつけると、無理なく進められます。おすすめは「スマホ→サブスク→電気・ガス→保険」の順です。
スマホ代の見直しの進め方
- 明細を見る:基本料、通話料、オプション、端末代にわけて見ます。
- 使っていないオプションを外す:すぐに効果が出ます。
- データ使用量を見る:直近3か月の平均から、合うプランの大きさを決めます。
- プランか会社を変える:同じ会社の安いプランか、格安SIM・オンライン専用プランへの乗りかえを考えます。
くわしい手順は「スマホ代が高い理由と見直しの手順」にまとめています。
例で考えてみましょう:夫婦2人の場合
夫婦2人とも大手の通常プランで、それぞれ毎月7,000円、合計14,000円はらっているとします。2人とも外ではあまりデータを使わず、家ではWi-Fiです。
それぞれ月2,000円台のプランにすると、合計は5,000円前後になり、月9,000円ほど、1年で10万円前後へる計算です。ここに、使っていないサブスクを2つ解約すれば、さらに上乗せできます。
ただし、家族割や光回線とのセット割を使っている場合は、割引がなくなる分も計算に入れて、家族全体の合計で比べてください。

見直しのときに注意したいこと
- 割引の期限:「1年間だけ安い」割引が終わって、高くなっていないか
- 端末代の残り:乗りかえても支払いは続く
- ポイントの失効:乗りかえで、今の会社のポイントが消えることがある
- キャリア決済:スマホ代と一緒に払っているサービスの払い方を変えておく
浮いたお金の使いみちも決めておく
固定費を下げても、浮いたお金がなんとなく使われてしまうと、家計はあまり変わりません。見直しで月4,000円へったなら、その金額を貯金や積み立てに自動で回すように設定しておくと、効果がはっきり目に見えるようになります。
「スマホ代の見直しで浮いた分は、旅行の積み立てにする」のように目的を決めておくと、次の固定費の見直しにも前向きに取り組みやすくなります。
よくある質問
Q.スマホ代の見直しだけで、どのくらい変わりますか?
今のプランと使い方しだいです。大手の通常プランで使う量が少ない人ほど、効果は大きくなります。
Q.保険の見直しも一緒にしたほうがいいですか?
保険は、保障の内容をよく理解してから決める必要があります。まずスマホやサブスクで成果を出してから、時間をとって取り組むのがおすすめです。
Q.どのくらいの間隔で見直せばいいですか?
年に1回、たとえば年度のはじめなどに明細を見る習慣をつけると、ムダが続くのを防げます。
スマホのつぎに見直したいサブスク
スマホ代の見直しが終わったら、次はサブスクです。動画、音楽、雑誌、アプリ、クラウドの保存容量など、気づかないうちに増えていることがよくあります。
- 一覧を作る:カードの明細、スマホのアプリストアの「サブスクリプション」、キャリア決済の明細を見て、はらっているものを全部書き出します。
- この1か月で使ったかを見る:使っていないものは解約の候補です。
- 同じようなサービスが重なっていないか見る:動画のサービスが2つある、など。
- 年払いにすると安くなるものを確かめる:ずっと使うものだけ。
月500円のサブスクでも、1年で6,000円です。3つ解約すれば、1年で2万円近くになることもあります。
電気・ガスの見直しのポイント
電気やガスは、契約している会社やプランを変えることで安くなる場合があります。比べるときは、基本料金と使った量の料金の両方を見て、自分の使用量で計算するのが大切です。季節によって使う量が大きく変わるので、1年分の明細で比べると正確です。
スマホと電気、光回線などをまとめるとセット割が使える会社もあります。ただ、セット割のために高いプランを選ぶと、かえって高くつくこともあるので、合計金額で判断しましょう。
保険は「足りない」にならないように
保険の見直しは効果が大きいこともありますが、保障をへらしすぎると、いざというときに困ります。今の保険で何が保障されているのか、公的な保障(健康保険の高額療養費制度など)でどこまでカバーされるのかを確かめてから、必要な分だけを残すのが基本です。分からないときは、無理に自分で決めず、相談窓口を使うのも一つの方法です。
見直しを続けるための小さな工夫
固定費の見直しは、一度にすべてやろうとすると疲れてしまいます。「今月はスマホ」「来月はサブスク」のように、月にひとつずつ進めると続けやすくなります。見直した内容と、へった金額をメモに残しておくと、次に見直すときの参考になり、やる気にもつながります。
家族で話しあうときのポイント
家族の固定費を見直すときは、一人で決めずに、家族それぞれの使い方を聞きながら進めるのが大切です。とくにスマホは、使い方が人によって大きくちがいます。「全員を同じ安いプランに」ではなく、それぞれに合ったプランを選ぶほうが、不満が出にくく、結果として長く続けられます。
小さな成功を積み重ねることが、家計を整えるいちばんの近道です。
まずは、スマホ代の明細を開くところから始めてみてください。
まとめ
- 固定費は、一度見直せば効果がずっと続く
- スマホ代は、手間が小さく効果が大きいので、最初の一歩に向いている
- スマホ→サブスク→電気・ガス→保険の順に進めると無理がない
一人暮らしの人は「一人暮らしのスマホ代はいくらが目安?」もあわせて読んでみてください。