格安SIMは、だれにとっても得になるわけではありません。使い方によっては、大手のまま、あるいは大手のオンライン専用プランのほうが満足できることもあります。
この記事では、「向いている人」「向いていない人」を使い方ごとに整理し、最後に自分で判定できるチェックリストをつけました。

まずはチェック:あてはまる数を数えてみましょう
A:格安SIMに向いているサイン
- 家や職場にWi-Fiがあり、外ではあまりデータを使わない
- 月のデータ使用量が10GB以下
- 電話はLINEなどのアプリが中心
- 説明を見ながら、スマホの設定を自分でできる
- キャリアメールをほとんど使っていない
B:注意が必要なサイン
- お昼休みに動画やゲームをよく使う
- 電話番号での長電話が多い
- 困ったら、お店で直接相談したい
- キャリアメールで多くのサービスに登録している
- 家族割やセット割で、すでにかなり安くなっている
Aが多い人は、格安SIMで大きく節約できる可能性があります。Bが多い人は、次に説明する「向いていない人の選び方」を読んでから決めてください。
格安SIMが向いている人
1.Wi-Fi中心で、外ではあまり使わない人
家でも職場でもWi-Fiがあれば、外で使うデータは地図やLINEくらい、という人も多いはずです。月3GB前後で足りるなら、小さい容量のプランで十分で、いちばん差が出るタイプです。
2.通話はアプリが中心の人
LINEなどのアプリ通話はデータ通信なので、30秒22円の通話料がかかりません。家族や友だちとの連絡がアプリ中心なら、通話の定額をつけなくても困りません。
3.調べながら自分で設定できる人
格安SIMは、SIMのさしかえやAPN設定を自分ですることが多いです。説明を読んで手を動かせる人なら、ほとんどつまずきません。
4.毎月の固定費を見直したい人
スマホ代は毎月かかるので、一度下げると効果が長くつづきます。固定費全体の見直しについては「固定費の見直しはスマホからがおすすめ?」で書いています。

格安SIMが向いていない人と、かわりの選び方
1.お昼や夕方にたくさん使う人
MVNOは、混む時間帯に遅くなりやすいです。この時間に動画やゲームを使う人は、大手のオンライン専用プラン(ahamo・povo・LINEMO)やサブブランド(UQモバイル・ワイモバイル)を選ぶと、安さと安定のバランスがとれます。
2.電話番号での通話が多い人
仕事やお店への電話が多いなら、かけ放題があるプランを選びます。5分以内の通話が無料のプランや、専用アプリで国内通話が無料になる楽天モバイルなどが候補です。通話料を足した総額で比べてください。
3.お店で相談したい人
お店のある会社を選びます。ワイモバイル、UQモバイル、楽天モバイルは、店舗で相談できます(店舗での手続きは、ネットより事務手数料などがかかる場合があります)。
4.家族割・セット割ですでに安い人
光回線や電気とのセット割、家族割で大きく割り引かれている場合、乗りかえると割引がなくなって、家族全体では高くなることがあります。家族全員の合計で比べるのが大切です。
例で考えてみましょう
例1:在宅ワーク中心のAさん(月2GB)
ほとんど家のWi-Fiで、外では地図とLINEだけ。小さい容量の格安SIMがぴったりのタイプです。大手で毎月6,000円以上はらっているなら、差は大きくなります。
例2:営業職のBさん(通話が多い)
お客さまへの電話が毎日あり、10分以上の通話も多い。月額の安さよりも、かけ放題の有無が大事です。通話料まで入れた総額で比べると、選ぶ会社が変わってきます。
例3:設定が不安なCさん(70代)
自分で設定するのは不安で、困ったら相談したい。お店のある会社を選ぶか、家族が手続きを手伝える日にネットで申し込むのが安心です。

よくある質問
Q.向いていないと分かったら、乗りかえないほうがいいですか?
「格安SIMはやめておく」ではなく、「自分に合う安いプラン」を選べばよいと考えてください。大手のオンライン専用プランやサブブランドなど、選択肢はいろいろあります。
Q.データ量が分からないときは?
今の携帯会社の会員ページか、スマホの設定画面で見られます。容量の決め方は「格安SIMのデータ容量の選び方」を見てください。
Q.子どもや親のスマホにも使えますか?
使えます。フィルタリングや見守りのサービスが必要な場合は、その会社で使えるかを確かめてください。
判定に迷ったときの考え方
チェックリストで、AとBが同じくらいあてはまる人もいると思います。そんなときは、次の順番で考えると決めやすくなります。
- 一番ゆずれないことは何か:安さ、速さ、相談のしやすさ、通話のどれか1つを決めます。
- それをかなえるグループを選ぶ:安さならMVNO、速さならオンライン専用プランやサブブランド、相談ならお店のある会社、通話ならかけ放題のある会社。
- そのグループの中で、月の総額がいちばん安いところを選ぶ:月額だけでなく、通話料やオプションも入れて計算します。
全部を完ぺきにかなえるプランはありません。ひとつだけ大事なことを決めて、あとはある程度ゆずる、と考えると選びやすくなります。
乗りかえるタイミングにも向き・不向きがある
格安SIMに向いている人でも、乗りかえるタイミングによっては損をすることがあります。
- 端末の分割払いが残っている:乗りかえても支払いは続きます。返却プログラムを使っている場合は、条件を確かめます。
- 月のはじめ・終わり:会社によって、乗りかえた月の料金が日割りになるかどうかがちがいます。今の会社と乗りかえ先の両方を確かめます。
- 大事な連絡を待っているとき:切りかえの途中で、少しのあいだ電話がつながらないことがあります。
「向いている」と分かったら、こうした点も確かめたうえで、落ち着いて手続きできる日を選んでください。
しばらく様子を見るのも一つの方法
迷うなら、まずは今の契約の中で、使っていないオプションを外すだけでも節約になります。そのうえで、スマホの使い方を1〜2か月ふり返り、データ量や通話の量がはっきりしてから乗りかえを決めても遅くはありません。
年代別に見たときの目安
年代で決めつけることはできませんが、相談の多いパターンをあげておきます。
- 学生・若い社会人:データを多く使う人が多いので、大容量のオンライン専用プランや、使った分だけ払う段階制プランが合いやすい。
- 子育て中の家族:家族全体の合計で比べる。子どものスマホには、見守りやフィルタリングが使えるかも確認。
- シニア世代:電話の多さと、相談できる窓口を重視。お店のある会社や、かけ放題のあるプランが候補。
同じ年代でも使い方は人それぞれなので、最後は自分のデータ量と通話の量で判断してください。
向いているか、最後にもう一度確かめる質問
迷ったら、次の3つの質問に「はい」と答えられるかを考えてみてください。「家ではWi-Fiを使っていますか」「電話番号での長電話は少ないですか」「困ったときにネットで調べたり、チャットで聞いたりできますか」。3つとも「はい」なら、格安SIMで節約できる可能性はかなり高いです。
まとめ
- Wi-Fi中心・アプリ通話中心・自分で設定できる人は、格安SIMで大きく節約しやすい
- お昼によく使う人、通話が多い人、お店で相談したい人は、プランの選び方を工夫する
- 家族割やセット割がある人は、家族全体の合計で比べる
向いているか分かったら、次は会社選びです。「格安SIMの選び方とおすすめ5社」もあわせて読んでみてください。